データをとおして見えて来る世界
正会員の村上真美です。会員仲間のりえぞうさん(林理恵さん)が在籍していた会社の近所で働いていたご縁で、このプロジェクトに微力ながらも参加させていただきました。
担当したのは、主に応募に必要なデータの検索です。
しかし、探している「産後」を切り口にしたデータがなかなか見つからず、想像以上に苦戦しました。
たとえば、「離婚の●%が出産後●年以内に起こっている」か、を調べるには、まず『離婚に関する統計』から『離婚総数に占める子連れ離婚の割合』を、別の統計資料(『全国母子世帯等調査』)から『母子家庭になったときの末子の年齢階級別状況』を調べてそれぞれの数字を掛け合わさないと●に当てはまる数字は計算できません。
どちらも厚労省が出している統計資料ですが、「産後」と「離婚」の関連性には着目されていないんだなあと。産後クライシスが注目され始めたのってほんとについ最近なんだという事実を改めて実感しました。
「離婚総数に占める子連れ離婚の割合」は2008年で57%、母子家庭になったときの末子の年齢階級別状況は「0~2歳まで」が全体の35.1%(2011年調査)でした。
「離婚の20%が産後2年以内に起こっている」
意外に多いですよね。
マドレボニータに出会って、初めて自分の「産後」について意識するようになった私ですが、それはあくまでも、自分の体験をとおしたものでした。
今回の取り組みによって、世の中に出回る数値を眺めその裏にある現実を認識することで、今まで私が考えていた「産後」はあくまでも自分のフィルター(経験)を通した中でしか考えられていなかったことにも気づきました。
今回、あらためて、データを分析することで、産後を起点にした社会問題が確実に存在すること、そして産後ケアが普及することはそういった問題の解決に寄与するこであるとあらためて確信に近い思いを抱きました。
こういったデータをとおして、当事者からすこし離れた人々にも、産後に起因する問題は「個人」の問題ではなく、「社会問題」であることを理解してもらえたらと思っています。
さて、次は同じく正会員仲間のひろちゃんこと土本広美さんにバトンをつなぎます。