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産後ケアのNPO法人マドレボニータ オフィシャルブログ

2017年2月15日水曜日

「私がはたらく母になるまでの物語」〜インストラクター永野間かおりさんインタビュー〜

こんにちは、マドレボニータ事務局の北澤ちさとです。

今回は、メルマガ「マドレ★タイムズ」(登録はこちら!)の大好評企画
「マドレな人々」インタビューをブログでもご紹介!

登場いただくのは産後セルフケアインストラクターの
「かおりん」こと永野間かおりさん。★サイトはこちら
 


オホーツクエリアで活動を始めたかおりんは、現在札幌に転居し教室を開催中。 
さらにクリニックや道内の多数の自治体でも精力的に講座を開催しています!


専業主婦から産後セルフケアインストラクターになるまでの道のりをブログで綴った
「【連載】「私がはたらく母になるまでの物語」は、
はたらく母、はたらきたい母、そしてこれからの人生を考えるすべての女性に読んでいただきたい内容です!

【連載】「私がはたらく母になるまでの物語はこちら
http://ameblo.jp/knaganoma1224/entry-12125580895.html


今回は、北海道で産後ケアを普及するために奮闘しているかおりんに、ブログだけでは書ききれない話についてインタビューしました!


ー この10年どこまでもポジティブに、実直に、かつ目標をブレさせずに進んできたかおりんですが、小さい頃から、どんな道を歩んできたのでしょうか?

岩手の小さな村の、まだまだ男尊女卑な意識が根強い家庭で育ち、「女の子はいずれお嫁にいくからって、『将来の夢』さえ尋ねてもらえないのはおかしい!」と強い違和感と反発を感じながら育ちました。

そのせいか中学のころ、「私は将来結婚しないかも…」と真剣に思い(!)、ならばずっと続けられる職業を得ようと教員をめざしました。そのため大学進学に有利な高校に進学。

11歳差の妹との暮らしで、「子どもの発想っておもしろい!幼児期にちゃんと周囲の誰かに受け止められる経験があれば、自信をもって成長できるのでは?」とおもい、大学では幼児教育を専攻。母性とジェンダーをテーマに卒論を書き、卒業後は幼稚園に勤務しました。 振り返ると、性別役割意識への抵抗や、自分で選ぶ・決める、自尊心をどう育むか、母性など、今の仕事にゆるやかにつながっていることばかりだなぁ…と驚きです。


ー さまざまな場面でパートナーに思いを伝える様子が登場しますが、パートナーに話をするときに、気をつけていること、工夫してことはありますか?

二つあります。
一つ目は、大事な話題の時はしっかり話せる時間をつくることです。
「ちょっと〇〇のことを話したいんだけど、いつなら大丈夫?」と声を掛け合います。
話したいのに話せない状態が続くと雰囲気がギスギスするので、まずは時間を確保!

夫婦で何か「こうしよう」と決める時は、マインドマップやメモを描きます。
産後の過ごし方や引越しのタスクも書きました。紙に書くと話題がブレないし、どんな風に協力し分担するかも一目瞭然。
「マインドマップすばらしいなー!」と、描きながら毎回賞賛しています・笑。

子どものことやお互いの仕事のこと、何気ないことは、朝晩の5分10分でこまめに話します。長男も思春期に差し掛かり、難しい年ごろ。話題には事欠きません!

二つ目は、「私たち夫婦は考え方や認識が違う」ということと、「だから『伝えたいこと』が一度で相手に伝わることなんか、ない」を前提に話しています。
これは「インストラクターになりたい」と夫に伝えて、実際に理解して応援してもらうまでに数ヶ月かかった経験があるから。
おかげで、仕事のことや子育てのことも、目に見えることだけでなく、その理由や先の見通し・希望も織り交ぜて、具体的に話すようになりました。

例えば、「これを学んでこうなりたいからこの研修に参加する・この仕事をしたい」とパートナーに伝えると、「がんばれ!」「行ってらっしゃい!」と気持ち良く送り出してくれる。相手のことがわかると、思いやりが生まれるって本当だなぁ…と思います。

よく、「そこまで言うの?夫婦で?」と驚かれますが、そこまでしないとわかり合えないくらい、夫は「一番身近な他者」だと、今までたくさんぶつかってきた経験から思っています。
…っていうか、私たち夫婦、これまでどれだけガチでケンカしてきたんだろう・笑。


ー 道内のさまざまな自治体に提案書を持って営業に行ったそうですが、前職ではそのような経験は無かったのですよね。提案書の作り方や営業の仕方はどんなふうに工夫したのでしょうか?

地方ではまだまだ目新しい産後ケア教室の集客に苦戦し、ならば自治体に講座提案して、誰でも産後ケアに取り組める仕組みをつくろうと思い、インストラクターの先輩が作成・共有くださったプレゼン資料を元に、北海道オホーツク版の自治体産後ケア講座提案書を作りました。
前職で営業経験はないのですが、大学時代のサークル活動で、毎年企業や病院に協賛のお願いに行っていました。電話してアポを取り、実際に会って提案書を示しながら、先方の状況と求めるもの聞きつつ、こちらの意図を理解・納得いただき、行動を共にしていただくということは同じだと思い、手探りで営業しました。

振り返ると、われながら大胆!ですが、なんとか自分なりに産後ケアの仕事を生み出そうと、当時は必死でした。
テレビ取材も入った厚岸町産後ケア講座


ー 最初に活動を始めたオホーツク地区では「マドレ・オホーツク」という会員チームが生まれましたね。その結成のきっかけや、仲間の存在についてエピソードがあれば教えてください。

私がオホーツクから引っ越した後、NECワーキングマザーサロン北海道チームのメンバーたちが中心になって、「北見で今後も産後ケアが受けられるようにしたい!」とマドレ・オホーツクを結成。市民団体登録して、市の助成事業として9月に産後ケア講座を企画。市の広報に告知掲載した成果もあって、満席開催できました!また、北海道新聞で大きくサロンと産後ケア講座の紹介も掲載され、マドレ・オホーツクのメンバーの戦略と実行力に、す、すごい…!とため息が出るばかりです。

でもよく考えたら、産後ケア教室卒業生が中心の彼女たちは、それぞれ様々な分野の仕事で、自分の力を存分に発揮してきたメンバーたちなんですよね。また、サロン活動を通してていねいなコミュニケーションを積み重ね、お互いの強みも苦手も知っているからこそ、それを活かしフォローし合おうというムードも自然に醸成されている。おもしろくて魅力のある彼女たちだからこそ一緒に生み出せるものがあったと感謝しているし、これからも!と期待しています。
NECワーキングマザーサロン公式ブログより

マドレ・オホーツクメンバーたちは最近、「最初会ったとき『この人何言ってるんだろう?』って思うぐらい、〇〇ちゃんの言ってることが全然理解できなかった!『宇宙人だ!』って思ってた」「私もだよ〜!」とぶっちゃけ合っています^^「かおりんも、かなりな宇宙人!」と言われ、「し、失礼なっ!!」と憤慨しています・笑。


ー かおりんといえば読書家!という印象があるのですが、移動は自動車、3人の子育てと仕事がぎゅうぎゅうのなかで、どんなふうに工夫して読書しているのか教えてください!


本の目利きのセレクトに頼る!と決めて、元マドレボニータスタッフ秋山月乃さんのブログ【産後の読書案内】 や、インストラクター紫磨子さんのブログ「日刊シマン」、またFacebookのタイムラインから、「これはおもしろそう!」と選ぶことが多いです(いつもお世話になっています!とここでお礼を☆)。

手元に残したい本はアマゾン、kindleで購入し、図書館も好きでよく行きます。本を読むのは寝る前、布団の中。本を読みながら寝落ちするのが、至福のひとときです。
時々顔に本が落ちてきて、痛いですが・笑。


ー 最後に、今後の野望を教えてください!


数年前、「どこからどうやって産後ケアを広めようかな〜」と、腕組みしながら北海道地図を眺めていたら、夫に「戦国武将か!」とつっこまれました。悪い気はしませんでした・笑。


今は、道内各地に産後ケアを届けながら、未来のインストラクター候補者と出会いたいと願っています。北海道はあまりにも広いので(!)、1人より2人、3人と複数の仲間で産後ケアを広められたら!そのために、今年は札幌教室の運営を軌道に乗せたいし、出張講座もできるだけいろんな市町村で開催したいです。昨年末に新聞掲載いただいたおかげで、来年度は新たな自治体講座開催も増える予定です。様々な分野のたくさんの人たちとつながって、北海道の産後ケア文化をつくり、ゆたかなものにしていきたいです。


かおりん、ありがとうございます!ぜひ読者のみなさまも札幌や北海道エリアのご友人やお知り合いに「北海道でもマドレあるよ!」とお知らせをお願いいたします★


札幌の産後ケア教室の情報はこちらです
http://ameblo.jp/knaganoma1224/entry-12153845740.html