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産後ケアのNPO法人マドレボニータ オフィシャルブログ

2014年3月17日月曜日

定例報告会(インストラクターの更新制度)(【発掘★マドレスピリット】より)


『発掘★マドレスピリット(※)』では、マドレボニータの“プロフェッショナリズム”
について書かれた過去のブログ記事を”発掘”してご紹介しています。
(※)マドレスピリット
 =マドレボニータが設立された当初から一貫して変わらない精神

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今回は、産後セルフケアインストラクターの認定制度の拡充について
書かれた記事をご紹介します。


『定例報告会(インストラクターの更新制度)』2009.2.13記(吉岡マコ代表)

産後ケアのパイオニアとして、提供するプログラムや、
その担い手であるインストラクターのクオリティに決して妥協しない
という姿勢は確かに、設立された当初から一貫して変わらない
「マドレスピリット」だといえます。

とはいえ、そのマドレスピリットを実現するための「制度」や「仕組み」
については、何度も何度も議論を重ねながら、
常に改良を重ねてきました。
2007年にはインストラクターの認定制度を整備、
そしてこの記事に書かれているように、
2009年には、年に1度のインストラクターの「更新制度」を導入しています。

今も現在進行形で、認定制度の拡充のための
試行錯誤の道のりは続いておりますが、
こうして軌跡を振り返ることで、
制度を通じてマドレボニータが何を実現したいと願っているのか、
その譲れない「核」の部分を分かち合って確認できたらと思います。

≪記事より≫
12日(木)は、月に一度の認定インストラクター報告会でした。
2年前から、認定制度を整備してきて、
いまも、その制度を少しずつ充実させていっています。

4月から導入されるのは「更新制度」。
産後セルフケアインストラクターは、
産後のデリケートな時期と小さな赤ちゃんに接する責任ある仕事をおこなう
「資格」である以上、一年に一度、1年間の活動を振り返り、
活動や行動やスキルなど、その資格にふさわしいかどうかの審査を受け、
更新をおこなっていこう、というもの。

この制度の導入については、理事会だけでなく、
現役のインストラクターの声を募り、半年かけて議論してきました。

2009_02120902-20039.JPG

人間のやることですから、何でもスムーズ決まるわけではありません。
その議論のなかで、いろいろな問題点も炙り出されてきました。

でもどこかで着地点を見つけて、決めることを決めて、進んでいかなければなりません。
質の良い産後プログラムを受講したい、という産後女性たちが待っていますから・・・

そんなわけで、更新制度の導入にあたり、書類もつくりまして、
今回の報告会に参加できなかったメンバーに、
みんなで手紙を書いて、書類を発送するという作業も。

2009_02120902-20035.JPG
字のきれいな若菜さんが宛名書きをしてくれて、
更新申請書、資格解除申請書、覚書(契約書)の3種類のほかに、
『自分の仕事をつくる』の引用も同封して・・・

2009_02120902-20038.JPG

インストラクターのもとに、発送しました。

この更新制度が導入されることによって、もしかしたら、
一時的に、認定インストラクターの数はすこし減るかもしれません。
認定を受けずに、個人で活動していきます、という人も出るかもしれません。

毎月の報告書、毎月の報告会、年に一度の総括レポート、奨励されるスキルアップ、などなど、
認定インストラクターとして活動するには、いくつもの義務があります。

でも、これは、「やらされている義務」ではなく、
複数のインストラクターの知見を持ち寄って、研究、考察することで、
より、このプログラムをいいものにして行こう、という
「コミュニティへの貢献の気持ち」から、
自発的にできあがってきた制度でもあります。

でも、長く続けていると、
「そういった義務が多すぎる、厳しすぎる、こんなんじゃ広まらないんじゃないか」
という声も内外から聞かれるようになりました。

が、やはり、法人としての責任、パイオニアとしての責任を果たすためには、
複数の目があること、複数の知見が蓄積されて醸成されていくこと、
ということは、非常に大切です。

認定インストラクターのコミュニティは、
積極的にその義務を果たすことのできるインストラクター個々の集まり
であることが、そのコミュニティの強みでもあり、それによって、
信頼していただいたり、応援していただいたりしているのだということも、
忘れてはならないとおもいます。

その義務を「やらされている」、というふうに負担に感じてしまう人は、
それは、もう適性の問題だとおもうので、
認定からは外れて、個人で活動することを奨励する、
というのが団体としてのスタンスです。

「広める」ということに関しても、
義務を減らし、基準を低くして、認定インストラクターの数を増やしたとしても、
それはタカが知れています。

それによって、コミュニティの雰囲気がルーズになることのほうが、
ダメージは大きいと考えます。

一方で、こういったプログラムものは、特許のように独占できるものではないので、
認定インストラクターの資格を解除して個人で活動する人をきもちよく送り出すほうが、
「広める」ことには貢献するのではないかと思います。

そもそも、認定を最初から取らずにやっている人もいますし、
産後女性を対象にしたクラスや催しは明らかに増えてきていますよね。
競合すらいなかった昔に比べたら、状況は良くなっているとおもいます。

その中で、いろんな個人がいて、いろんな団体があって・・・
個人がどういうスタンスでいるか?団体がどういうスタンスでいるか?
というのはそれぞれだとおもいますが、
「NPO法人マドレボニータとしては、プログラムの質の検証、向上にもまじめに取り組んでおり、こういう認定制度を運営しています」
ということにすぎません。

一度は、認定を授与した人が、コミュニティを離れるのは、
とてもつらいことですが、せめて笑顔で送り出せたらとおもっています。

認定を外れる場合は、商標を使用しない、今後もインストラクターとして活動する場合は、
プログラムをアレンジしてオリジナルなものをつくるなど、
知的財産をめぐるルールについての書類を交わして、それをお互いに守るなど、
トラブルの防止についても、専門家にアドバイスいただきながら、仕組みを整えています。

フリーで活動することを決意することだって、大きな決断だとおもいます。
それを、団体としても、笑顔で送り出したいとおもってます。
(文責:吉岡マコ)

***ここまで



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