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産後ケアのNPO法人マドレボニータ オフィシャルブログ

2013年12月18日水曜日

パネルディスカッション「乳児期に本当に必要な子育て支援を考える」開催報告

こんにちは、マドレボニータ事務局の宮下ひかりです。
今日は、11月8日(金)に開催した、
 パネルディスカッション
「乳児期に本当に必要な子育て支援を考える」
のご報告をさせていただいます。


このイベントは、今年度の東京ウィメンズプラザフォーラムの参加企画として実施しました。実は、ウィメンズプラザフォーラムに参加するのは今年が初めて。そして、こういったかしこまったイベントをマドレボニータとして行うのも初めて。

というわけで、手探りの中、7月から準備を進めてきました。


今回「乳児期に本当に必要な子育て支援を考える」
というテーマを掲げるに至ったのは…

児童虐待やネグレクトによる数々の痛ましい事件を受け、
母親ばかりが責められる風潮の中、
「本当に母だけが悪いのか?」「父親はなぜ責められないのか?」「社会の責任は?」「自分たちを含め、何かできることはないのか?」

…こういったことを広く問いかけ、語り合ってみたい、
という思いからでした。

そこでパネリストとしてお招きしたのは、
長年児童養護施設にお勤めで、
施設で育った子どもたちの自立を支援する
自立支援アドバイザーの早川悟司さん。

早川悟司さんのパートナーである能村愛さんはマドレボニータの古い卒業生で、
その後も正会員として長年応援してくださっています。
以前マドレボニータのトークイベントにご夫婦でご出演いただき、
その内容を「産後白書3」に掲載させていただいたという経緯がありました。

もうお一人は、和光市みなみ子育て支援センターの施設長で
臨床発達心理士でもある榊原久子さん。

榊原さんは2009年発行の『産後白書』を、センターに置いてくださっていて、
「みんなに読まれ過ぎてボロボロになってしまった」と
吉岡に熱いメッセージをくださったことでつながりました。
(今月からセンターでマドレボニータの講座も開催予定です!)

コーディネーターはマドレボニータ代表、吉岡マコが務めました。

まずは恒例の「お隣の方との自己紹介」からスタート。
会場の空気が温まったところで登壇者3名からのプレゼンテーション。

「児童養護」「子育て支援」そして「産後ケア」のそれぞれの現場から、
15分ずつお話いただきました。


続いてはいよいよパネルディスカッション。





「安全の第一歩は密室を避けること。新人かベテランか、母か父か、祖父か祖母かは関係なく、マンツーマンでやっていれば必ずエラーは起こる」

「子どもは社会的資源。だから家庭だけで独り占めしないで、
どんどん地域社会にシェアしてあげる。預けることを自分で否定しないことが大事」

という早川さんの言葉に大きくうなずき、それに対し、

「0歳児からの義務教育化だっていいのでは」

という榊原さんの言葉にはっとし、それを受けて吉岡は、

「母子の結びつきが神聖化されすぎている」

と指摘。

子どもにとっては、それが他人であっても、
誰かしら全身全霊で100%向き合ってくれる大人がいることが一番大切であり、
母子の結びつきだけを強化することは、
子どもが親以外の大人を信頼する機会を奪っていることにもなる
と語りました。

親の刷り込みじゃなくて、メディアで言われてることでもなくて、
子どもたちをすぐそばに見て、そのエネルギーに日々触れてきている
「現場」の3人だからこその、本当に本当に、子どもにとって必要な支援は何か、
という考察を、たくさん聞けたイベント。

こんな血の通ったディスカッションって、聞いたことがあっただろうか?
まるで、「大人の視点」で固まってしまったこれまでの子どもについての言説を、

視点を変えることで、コロリ、とひっくり返して見せてくれたかのよう。
そして同時に、「今、自分に何ができるか」と、足元から問い直す機会になりました。

質疑応答でも熱いメッセージと質問が相次ぎました。
最後にお隣の方同士で今日の感想をシェアしあってイベントは終了。
みなさん興奮冷めやらぬ様子で、周囲の方やゲストの方とお話しされていました。
この場をきっかけに、また新たなご縁が生まれたらうれしい!